- マッチングサービスで儲かるの?
- マッチングサービスって流行ってるの?
- マッチングサービスって今後も成長する市場なの?
結論から述べると、これらの回答はすべて「Yes」です。
僕は新卒エンジニアとして初めて参画したマッチングサービス開発プロジェクトで、その面白さにとりつかれました。
マッチングサービスは在庫を抱えず、大きな固定費はかかりません。
そして一度軌道に乗れば指数関数的に会員数、売上が成長し、大きな利益を生み出す可能性を秘めたビジネスモデルです。
僕は、これまで300件以上ものマッチングサービスを分析し、そして実際に多くのマッチングサービス開発に携わってきました。
マッチングサービスはその市場の大きさ、可能性がとどまることを知りません。
YouTuberが現れればYouTuberをマッチングするサービスが生まれます。
インフルエンサーが現れればインフルエンサーをマッチングするサービスが生まれます。
事実、マッチングサービスの市場は近年右肩上がりの推移を見せています。
この記事ではそんなマッチングサービス市場の現状や、特に成長著しい注目のマッチングサービスの事例などをご紹介します。
マッチングサービスをこれから始めたい方、マッチングサービスに興味がある方などのご参考になれば幸いです。
目次
1. マッチングサービスの市場規模は2兆6300億円以上
日本国内のマッチングアプリやマッチングサービスの市場は、2019年で530億円とのデータがあります。
ですが、これは出会い系や婚活系のマッチングサービスに限定した市場規模です。
マッチングサービスには出会い系以外にも様々な種類がありますよね。
例えば、
- 空いている会議室と借り手をつなげる会議室マッチング
- 空いている駐車場と借り手をつなげる駐車場マッチング
- ビジネスパートナーを探している人とフリーランスをつなげるビジネスマッチング
など種類は様々。
「個人と個人」、「企業と個人」と、マッチングパターンはさまざまです。
それらを全部含めた潜在的な市場規模は約2兆6300億円と言われています。
「2.6兆円と言われても桁が大き過ぎてよく分からない」という方もいるかと思いますが、「化粧品やウエディングの市場規模が2.5兆ぐらい」と言われるとどうでしょうか?
「化粧品やウエディングの市場よりも大きい」そう考えると、以下にマッチングサービスの市場規模が大きくなっていくかを実感できるかと思います。
引用:ウェディング市場の動向|経営方針|企業サイト|テイクアンドギヴ・ニーズ|オリジナルウェディング
2. 成長著しいマッチングサービスは「スペース」「スキル」「モノ」の3つ
マッチングサービスの市場規模は年々増加していますが、特に成長著しい分野が次の3つです。
- 会議室や駐車場のスペースマッチング
- ライティングやプログラミングのスキルマッチング
- ファッションから車まで、モノのシェアリング
それぞれ解説していきます。
2-1. 会議室や駐車場のスペースマッチング
最近、都内の打ち合わせではコワーキングスペースや貸し会議室で打ち合わせを行う機会も増えて来ました。
1時間1,000円以下で借りれる会議室も珍しくなく、「ちょっとした打ち合わせだけど機密事項なのでカフェでは話したくない」そういった場合に貸し会議室は重宝します。
このような会議室などの空いているスペースをマッチングするサービスは成長著しい分野の1つです。
中小ビルの稼働率の低いスペースを有効活用する
最近は法人企業のオフィス改善運動が盛んで、ビルの空室率が年々低下してきています。
ですが、これは設備の整った大きいビルの話で、新規の借り入れをする余裕が中小の古いビルでは空室が目立つこともあります。
そんな空いているスペースを貸し会議室として貸し出すことで資源を有効活用しようという動きが空きスペースマッチングの成長につながっています。
2-2. ライティングやプログラミングのスキルマッチング
フリーランスやリモートワークの拡大に伴い、ライティングやプログラミングをアウトソーシングサイトで外注するケースも増えてきました。
僕自信もランサーズやクラウドワークスでロゴ作成や名刺作成の仕事を発注したり、逆にホームページ制作やクローラー開発の仕事を受注することもよくあります。
これまでオンラインのアウトソーシングサービスは、クリエイターの質が低かったり、相場から大きく外れた低単価な依頼が多かったりと、正直あまりいい印象はありませんでした。
ですが最近は優秀なクリエイターは適正な見積もりを提示するようになり、またサイト運営側が相場を是正しようとするなど、徐々に適正な相場に近づきつつあります。
リモートワークの拡大でスキルマッチングは更に成長市場に
リモートワークや働き方改革によって今後も副業やフリーランスの人口が増えていくことが予測されます。
そうなった場合にフリーランスに仕事を外注する場として、アウトソーシングサイトへの需要は増していくばかりです。
このようなライティングやプログラミングといったスキルをオンライン上でシェアor発注できるサービスは今後の成長市場の一つです。
2-3. ファッションから車まで、モノのシェアリング
あなたは普段あまり使わない洋服や、自転車、車などはありませんか?
そういった利用頻度の少ないものをシェアして、収入を得る手段がモノのシェアリングサービスです。
モノのシェアには色々なサービスがあります。
例えば、
ファッションレンタルサービスのairCloset
レンタルサイクル、シェアサイクルのCOGICOGI
など、まだまだ色々なサービスがあります。
貸し借り文化が浸透しすることでモノのシェアリングの市場が成長していく
数年前まで洋服や自転車を他の人に貸し出す、または借りるというケースはほとんど経験したことはないのではないでしょうか?
事実、シェアリングリングサービスの利用率調査では20代では7.1%という利用率に対し、50代60代では0%や1%未台の数字という結果が出ています。
引用:シェアリングサービスの市場規模は年間1兆1,800億円! – 将来的には2兆6,300億円まで拡大の可能性
まだまだ利用率は低いですが、これから数年で利用率が10%、20%と拡大していくことが予想されるでしょう。
それに伴いモノのシェアリングサービスの市場は大きく拡大していきます。
3. 近年注目のマッチングサービスの事例3選
マッチングサービスの市場は年々大きくなっていますが、その中でも特に注目のマッチングサービスをご紹介します。
これらのサービスは盛り上がるマッチングサービス市場の波にのり、大きく成功したサービスです。
「こういうマッチングサービスにニーズがあるのか」と新たなアイデアにつながるかもしれないサービスですので、ぜひご参考下さい。
3-1. 空きスペースマッチングの「スペースマーケット」
空いている会議室やダンススタジオなど、様々なレンタルを提供するのが「Spacee」というサービス。
2019年1月には8.5億円もの資金調達を行ったとの公表がありました。
引用:場所の“時間貸し”普及へ、スペースマーケットが8.5億円を調達——東京建物やJTBらから | TechCrunch Japan
スペースマーケットは僕も何度か利用したことがありますが、スペースマーケットはとにかく「レンタルスペースの写真がきれい」です。
かつて民泊サイトのAirbnbが部屋の写真をプロが撮影することで飛躍的にCVRが上がった、というエピソードがあるように、マッチングサービスにおいて商品の写真写りは非常に重要になります。
スペースマーケットはレンタルスペースの一覧を見ているだけで「ここ借りてみたいな、行ってみたいな」という気持ちにしてくれます。
打ち合わせはもちろんのこと、ちょっとしたパーティーや撮影取材など幅広いニーズに対応出来ているのが特徴です。
今後ますます注目されるスペースのシェアリング。
その筆頭として「スペースマーケット」は要注目のサイトです。
3-2. 駐車場予約アプリのakippa
駐車場予約アプリ「akippa」も近年高い成長率を誇っているマッチングサービスです。
2018年5月には日本郵政やJR東日本などから約8.1億円もの資金調達を公表しました。
引用:駐車場シェア「akippa」が約8.1億円を調達–日本郵政やJR東日本など7社から – CNET Japan
akippaは、駐車スペースを提供するオーナーと、利用したいユーザーをマッチングさせるサービスです。
専用アプリが用意されているので、駐車場のオーナー経験がない方でも簡単に利用することができます。
特徴は15分単位や1日単位で駐車場のシェアリングができること。
空いている時間だけ駐車スペースを貸し出せるため、その柔軟性が非常に評価されています。
これまで駐車場は現地で探すもの、という価値観がだんだん崩れていき、事前に格安で予約するもの、という文化に変わっていくかもしれません。
3-3. 新しい働き方を作る「ランサーズ」
ライティングやプログラミングなどの専門技術のスキルシェアなら、日本最大級のクラウドソーシング「ランサーズ」が有名です。
ランサーズでは、アプリ制作や、ホームページ構築、ウェブデザイン、グラフィックデザイン、執筆などのあらゆる仕事の受注・発注を個人レベルから行えます。
2017年の情報では利用企業数は23万社、累計仕事依頼件数145万件以上。
僕も度々ランサーズを利用していますが、いつ見ても新着の案件が表示されていて案件数が豊富にあるな、と感じています。
時間と場所を気にせず、豊富な案件から自分のスキルにマッチした仕事を受注できる点が、現代の働き方のニーズを捉えており、これからも大きく成長していくことが期待されています。
4. マッチングサービスが成り立つ市場はいくらでもある
「マッチングサービスを始めたい!」と考える人も多くいるのではないでしょうか。
実際、弊社にも「マッチングサイトを開発したいのですが」というご相談をよく受けます。
歴史的に見て、価値あるマッチングサービスが生まれるのは「サービスの供給側(企業)の数が多く、利用者が最適な選択肢を選べない」という状況です。
例えば、アットホームやSUUMOのような賃貸マッチング。
賃貸のような物件数が多く、利用社が最適な選択肢を選べない市場だからこそ、アットホームやSUUMOのような仲介業者の価値があります。
その他にも美容室、ファッション、引越し業者、転職、などなど、マッチングサービスが成立する市場はいくらでもあるのです。
新しいバズワードが生まれるとき、新しいマッチングサービスが生まれる
新しいバズワードが生まれると、そこには新しい市場が生まれます。
例えば、2年ほど前にIoT、YouTuber、ゲーム実況者、インフルエンサーなど多くのバズワードが生まれました。
そこから
- IoTの製造業者をつなげるマッチング
- YouTuberと企業を繋げるマッチング
- ゲーム実況者とゲーム会社をつなげるマッチング
- インフルエンサーと企業をつなげるマッチング
など多くのマッチングサービスが生まれました。
「マッチングサービスのアイデアがなかなか浮かばない」という方は、
- AI
- フェイクニュース
- 働き方改革
- 東京オリンピック
- VR・AR・MR
このような近年注目のバズワードを見て、何かマッチングサービスのアイデアが浮かんでこないでしょうか?
- AIエンジニアのマッチング
- フェイクニュースと企業のマッチング
- 社食やクリーニングなど、社員の福利厚生を向上させるマッチングサービス
などなど、考え出せばきりがありません。
このように新しいバズワードが生まれるところには、マッチングサービスの参入市場が生まれるのです。
まとめ
如何でしたでしょうか?
最後に今回の記事の内容をまとめます。
・マッチングサービスの市場規模は2兆6300億円以上
・成長著しいマッチングサービスは「スペース」「スキル」「モノ」の3つ
・マッチングサービスが成り立つ市場はいくらでもある
マッチングサービスは年々その市場規模が拡大し、世の中に大きなインパクトを与えるビジネスモデルです。マッチングサービスがより普及することで、僕たちの生活やビジネスが改善され、より良い社会を実現してくれると信じています。
そんなマッチングサービスの今後の発展に要注目です。
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