「自社でマッチングサイトを構築してみたい!どのような方法があるの?具体的な費用は?」
「マッチングサイトの構築は難しい?具体的な手順や方法が気になる」
ネット検索をすると幅広いジャンルで目にするようになったマッチングサイト。
市場拡大傾向があり「ビジネスチャンスになるし自社でもチャレンジしてみたい!」と思っている方は多いでしょう。
マッチングサイトを構築するときは、下記のステップに沿って必要なことを決めていきます。
マッチングサイトを構築する目的に応じて、事前に必要事項を決めておくことが大切です。
マッチングサイトの構築で失敗するとなかなか収益化ができないだけでなく、軌道修正が難しくなります。
- 収益化が難しくなる
- 構築時に無駄な費用がかかりハイリスクな運用になる
- 運用方法の変更や機能修正が難しくなる
その結果、本当は十分に収益化できるビジネスモデルであっても、思ったような運用ができなくなるリスクがあるのです。
私たちロボラボは、マッチングサイト開発のプロフェッショナルとして、500件以上のサイト制作のご相談を受けてきました。
多くのマッチングサイト開発に携わった経験からも「マッチングサイトは構築前の適切な判断が重要」だと言えます。
そこでこの記事では、マッチングサイトの構築を開始する前に知っておきたい構築方法や費用、手順などの基礎知識をまとめてご紹介します。
とくに、マッチングサイトの構築方法は分かりやすくまとめているので必見です。
- マッチングサイトの構築前に決めておきたいことが分かる
- マッチングサイトの構築方法が分かる
- マッチングサイトの構築に必要な機能が分かる
- マッチングサイトの構築にかかる期間や費用が分かる
- マッチングサイトの構築手順が分かる
- マッチングサイトの構築事例が分かる
- マッチングサイトの構築の費用を少しでも抑えるポイントが分かる
この記事を最後まで読めば、どの方法でどのようなマッチングサイトを構築するべきか判断できます。
マッチングサイト構築を成功させて収益化できるマッチングサイト運用をするためにも、ぜひ参考にしてみてください。
目次
- 1.マッチングサイト構築前に決めておきたい3つのこと
- マッチングビジネスは経験や高度なスキルも不要で、参入ハードルの低いビジネスモデルです。
- 2.【コスト・期間を比較】マッチングサイトの3つの構築方法
- マッチングビジネスは経験や高度なスキルも不要で、参入ハードルの低いビジネスモデルです。
- 3.マッチングサイト構築以外にかかるコスト
- 4.マッチングサイトに必要な機能一覧
- 5.マッチングサイトの構築例
- 6.マッチングサイトを構築する7つのステップ
- 7.マッチングサイトの構築を始める前に!コストを抑えて効率よく構築する3つのポイント
- マッチングビジネスは経験や高度なスキルも不要で、参入ハードルの低いビジネスモデルです。
- 8.マッチングサイトを構築するときによくある3つのQ&A
- 9.まとめ
1.マッチングサイト構築前に決めておきたい3つのこと
まずは、マッチングサイトの構築に取り掛かる前に決めておきたい3つの項目をご紹介します。
3つの項目が決まっていないと、具体的な構築方法が検討できません。
どのようなマッチングサイトを構築しようかイメージするためにも、ぜひ参考にしてみてください。
- マッチングサイトのターゲット:誰をターゲットにしたマッチングサイトを構築するか
- マッチングサイトのタイプ:どのようなタイプのマッチングサイトを構築するか
- 収益化の方法:どのように収益を獲得するか
1-1.マッチングサイトのターゲット
マッチングサイトのターゲットには、ビジネスモデルに応じて下記の3つのパターンがあります。
ターゲット | 概要 | 具体例 | マッチングサイト例 |
BtoB (Business to Business) | サービスや商品を導入したい企業と提供したい企業を結びつける |
| 比較Biz ITトレンド |
BtoC (Business to Consumer) | 企業(または仕事を受ける個人)と消費者を結びつける |
| 食べチョク ココナラ |
CtoC (Consumer to Consumer) | 個人(消費者)同士の需要と供給を結びつける |
| メルカリ スペースマーケット |
BtoBのマッチングサイトは、サービスや商品を導入したい企業と提供したい企業を結びつけることが目的です。
BtoCのマッチングサイトは、商品やサービスを提供したい企業と利用したい消費者を結びつけることが目的です。
そして、CtoCのマッチングサイトは、消費者同士を結びつけることが目的です。
自社の提供できそうなサービスと照らし合わせながら、事前にターゲットを決めておきましょう。
BtoBのマッチングサイトの特徴は下記の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
BoBにおけるマッチングサービスとは?注目される3つの理由を解説!
1-2.マッチングサイトの主流モデル
マッチングサイトには、主流となっている4つのモデルがあります。
主流モデルを知っていると構築するマッチングサイトに必要な機能・相場が掴みやすいので、参考にしてみてください。
モデルの種類 | 概要 | 向いているターゲット | マッチングサイトの例 |
プラットフォーム型 | サイトの利用者同士が直接やり取りをする | 全対応 | メルカリ Airbnb |
仲介型 | サイト利用者同士のやり取りを運営者が仲介する | BtoB・BtoC | マイナビエージェント レバテック |
一括問い合わせ型 | 複数の企業に一括で問い合わせや資料請求をする | BtoB・BtoC | アイミツ 弁護士ドットコム |
メディア広告型 | アフィリエイト広告や比較サイトを見て利用者が商品やサービスを購入する | 全対応 | 価格.com |
1-2-1.プラットフォーム型
項目 | 費用・ポイント |
スクラッチ開発 | 500~1,000万円 |
パッケージ開発 | 100~200万円 |
SaaS開発 | ~50万円 |
構築のポイント | 仲介なしでも利用者が迷うことなく操作できる豊富な機能や機能改善が求められる |
プラットフォーム型は「メルカリ」のように、サイトの利用者同士が直接やり取りをするプラットフォームを構築する方法です。
出典:メルカリ公式サイト
一定のルールを設けてプラットフォームを利用する必要はありますが、運営者が積極的に仲介やサポートをしないので利益率が高いところが特徴です。
一方で、ある程度の利用者がいないとプラットフォームが活性化せずマッチングが成立しないため、軌道に乗せる工夫や宣伝活動が必要でしょう。
1-2-2.仲介型
項目 | 費用・ポイント |
スクラッチ開発 | 300~600万円 |
パッケージ開発 | 100~200万円 |
SaaS開発 | ~50万円(WordPressの場合:~80万円) |
構築のポイント | 運用負担が大きいため商材単価が数十万円~数百万円程度のマッチングサイトにおすすめ。仲介でサポートをするので細かい機能が不要 |
仲介型は「マイナビエージェント」のように運営者が仲介に入って、マッチング成立をサポートする方法です。
運営者が仲介に入り運用をサポートできるため、シンプルな機能のみで構築できます。
お問合せフォームだけを用意して運営者側がサポートする方法なら、WordPressのカスタマイズでも構築可能です。
マッチングサイトの構築にかかる費用や期間を抑えられるところが大きなメリットでしょう。
一方で、積極的に運営者がサポートしないとマッチングできないので、運営にかかるコストや負担が大きくなります。
仲介型ではマッチングサイトの構築を併せて運用方法の計画も進めていく必要があるでしょう。
1-2-3.一括問い合わせ型
項目 | 費用・ポイント |
スクラッチ開発 | 400~800万円 |
パッケージ開発 | 100~200万円 |
SaaS開発 | ~50万円 |
構築のポイント | 単価が数十万円~数百万円ぐらいのマッチングサイトにおすすめ。お問合せを受けてから事業者を探す構築方法も可能 |
一括問い合わせ型は「アイミツ」など一括で資料請求、見積依頼などができるマッチングサイトを構築する方法です。
出典:アイミツ公式サイト
不動産や自動車、引っ越しなどの見積依頼やサービスの一括資料請求など、高単価な商品やサービスを扱いやすいところが特徴です。
一方で、マッチングサイトが利用者の目に留まり、見積依頼や資料請求などの行動を起こさなければ収益につながりません。
収益化するにはサイトの内容やSEO、集客などの工夫が必要でしょう。
1-2-4.メディア広告型
項目 | 費用・ポイント |
スクラッチ開発 | 300~500万円 |
パッケージ開発 | 100~200万円 |
SaaS開発 | ~50万円(WordPressの場合:~80万円) |
構築のポイント | 商材の比較サイトやレビュー記事を書いて商材購入ページへ誘導するため、マッチングサイト構築以外のコストも必要 |
メディア広告型は「価格.com」などサイト内にアフィリエイト広告を掲載し、商品やサービスの購入につなげる方法です。
出典:価格.com公式サイト
マッチングサイト自体はシンプルな機能で問題ありませんが、商品やサービスの比較サイトや、レビュー記事を書いて商品購入につなげるなどの工夫が欠かせません。
単にマッチングサイトを構築するのではなく、SEO対策やアフィリエイト広告に関する知識を使い収益化を目指す工夫が必要でしょう。
このように、マッチングサイトの構築は事前にターゲットと収益化の方法、タイプをある程度決めておくと、具体的な構築方法を決めやすくなります。
1-3.マッチングサイトの収益化の方法
マッチングサイトを構築して収益を得る方法には、下記の5つがあります。
マッチングサイトの収益化の方法は「マッチングにより発生する収益」と「サイト利用により発生する収益」に分かれています。
「マッチングにより発生する収益」と「サイト利用により発生する収益」はそれぞれ特徴が異なりますが、組み合わせて活用することも可能です。
一例として実際に運営されているマッチングサイトでは、下記のような収益方法を採用しています。
モデル・サイト名 | 主な収益方法 |
プラットフォーム型 メルカリ | 取引手数料 |
仲介型 マイナビエージェント | 成果報酬 |
一括問い合わせ型 アイミツ | 成果報酬 有料会員(月額料金制) |
メディア広告型 価格.com | 広告収入 成果報酬 (上記の他に蓄積した情報を提供して収益を得ている) |
マッチングサイトは継続して運用できる収益化基盤が必要なので、どのように一定の収益を得るのか事前に検討しておきましょう。
マッチングビジネスは経験や高度なスキルも不要で、
参入ハードルの低いビジネスモデルです。
ですが、実際にサービスを始めてみると
- 紹介者は多いけどなかなかマッチングまで発展しない
- リピーターが増えない
- 毎月数件マッチングするけど全然儲からない
そんな問題に直面するケースがほとんど。
過去には「500万円かけて作ったマッチングサイトが1件も売れずに撤退した」というケースもあります。
「マッチングサイト開発で失敗したくない…」
そう思うあなたに、
弊社のこれまでの300件以上のマッチングサイトを分析・開発してきた経験から
- 成果の出るマッチングサイトを作りたい
- マッチングサイト制作の注意点を知りたい
- マッチングサイト制作に必要な機能や相場を知りたい
- 安くてもデザインの優れたマッチングサイトを作りたい
そんなマッチングサイトに関するお悩みを弊社が解決します!
2.【コスト・期間を比較】マッチングサイトの3つの構築方法
ここまで読み、どのようなマッチングサイトを構築するべきかイメージできたかと思うので、実際に構築する方法を見ていきましょう。
マッチングサイトは「スクラッチ開発」「パッケージ開発」「SaaS開発」の3つの構築方法があります。
項目 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 | SaaS開発 |
概要 | 0からオリジナルのマッチングサイトを構築する方法 | 用意されているパッケージを使い構築する方法 | インターネット経由で提供されるソフトウェアやサービスを利用する方法 |
構築費用 | 業者委託:300~500万円 フリーランス委託:100~300万円 | 100~200万円 | ~50万円 |
開発期間の目安 | 3ヶ月~5ヶ月 | 数週間~1ヶ月 | 数日~2週間 |
柔軟性 | |||
コスト | |||
おすすめケース |
|
|
|
マッチングサイトの構築方法は基本的にはタイプを問わず、下記の基準で判断するといいでしょう。
構築方法によりコストや期間、特徴が大きく異なるため、それぞれの構築方法を理解して選定しましょう。
2-1.スクラッチ開発:0から自由に構築できる
スクラッチ開発 0からオリジナルのマッチングサイトを構築する方法 | |
メリット |
|
デメリット |
|
向いているケース |
|
予算 | 業者委託:300~500万円 フリーランス委託:100~300万円 |
開発期間 | 3ヶ月~5ヶ月 |
スクラッチ開発は、オリジナルのマッチングサイトを0から構築する方法です。
既に用意されているパッケージなどを使用しないで、マッチングサイトの目的や必要な機能に応じて柔軟に構築できます。
パッケージ開発やSaaS開発ではなかなか実現しにくい仕様であっても、スクラッチ開発であれば要望を汲み取りながら柔軟な設計が可能です。
拡張性も高いためマッチングサイトの運用を開始した後に「機能を追加したい」「他システムと連携したい」などの要望が出ても、対応しやすいでしょう。
一方で、0からマッチングサイトを構築するため、費用と時間がかかります。
小規模なマッチングサイトであっても、300万円以上の予算がないと構築が難しいでしょう。
また、必要な機能やイメージ、ターゲットなどを明確にして取り組まないと、納得できるマッチングサイトを構築できない可能性があります。
- 300万円以上の予算があり無理なく取り組める
- オリジナリティの高いマッチングサイトを構築したい
- 構築したいマッチングサイトのイメージが明確に決まっている
という場合は、スクラッチ開発を検討してみるといいでしょう。
2-2.パッケージ開発:既にあるシステムを使用する
パッケージ開発 用意されているパッケージ(完成しているシステム)を使い構築する方法 | |
メリット |
|
デメリット |
|
向いているケース |
|
予算 | 100~200万円 |
開発期間 | 数週間~1ヶ月程度 |
パッケージ開発は、既に完成しているマッチングサイト用のパッケージシステムを使い構築する方法です。
例えば、仲介型のマッチングサイトをパッケージ開発する場合、問い合わせ機能や資料のダウンロード機能、商品掲載機能などが備わっているパッケージを選択すれば短期間で効率よく構築できます。
スクラッチ開発と比較すると費用も抑えられるため、マッチングサイト構築の予算を抑えたい場合にも向いているでしょう。
デメリットとしては、既に完成しているパッケージシステムを使用するので、大幅な仕様変更や機能追加が難しいところです。
パッケージの内容を確認して構築したいマッチングサイトと一致すれば問題ありませんが「必要な機能がない」「イメージしていたデザインと違う」という場合は、満足のいくマッチングサイトを構築できない可能性があります。
- 200万円以下の予算でマッチングサイトを構築したい
- パッケージの標準機能と必要な機能が⼀致している
- 今後機能の追加や拡張していく予定がない
という場合は、パッケージ開発で短期間・低コストで効率よくマッチングサイトを構築するのがおすすめです。
「パッケージ開発では必要な機能が揃わない」という場合は、パッケージ開発のシステムをベースに、独自の機能やデザインを追加する構築方法も選択できます。
スクラッチ開発のカスタマイズ性とパッケージ開発の手軽さの双方を活用できるところが大きなメリットです。
パッケージ開発と比較すると費用と時間がかかってしまいますが、既存のパッケージだけでは満足できない場合は検討してみてください。
2-3.SaaS開発:WordPressや開発ツールを使い開発する
SaaS開発 インターネット経由で提供されるソフトウェアやサービスを利用する開発方法 | |
メリット |
|
デメリット |
|
向いているケース |
|
予算 | ~50万円 |
開発期間 | 数日~2週間 |
SaaS開発とは、インターネット経由で提供されるソフトウェアやサービスを利用した開発方法です。
例えば、WordPressのようにコードやデザインに関する知識がなくても扱えるツール(ノーコードツール・ローコードツール)もあり、プログラマーが不在でも自社で構築ができます。
- お問い合わせフォーム
- 会員制機能
- 決済機能
パッケージ開発よりも機能の追加や変更が柔軟にできる点もメリットだと言えるでしょう。
また、保守管理やアップデートも手軽にできるため、ランニングコストを抑えられる側面もあります。
一方で、セキュリティやサービスの質は提供会社に依存するので、信頼できるサービスやソフトウェアを使う必要があるでしょう。
- 50万円以下の予算でマッチングサイトを構築したい
- 自社にプログラマーがいない
- 初めてマッチングサイトを構築する
という場合は、まずはSaaS開発を検討してみてください。
WordPressのプラグインやマッチングサイト構築方法は下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
マッチングサイトをCMSを活用し自作するメリット・デメリットとは?
WordPressで会員制マッチングサイトは自作可能?メリットも解説!
WordPress以外の無料で使用できるおすすめのノーコードツールは下記のサイトで解説しているので、参考にしてみてください。
2-4.マッチングサイトの構築が初めてなら「SaaS型」からのスタートがおすすめ
ここまでマッチングサイトの3つの構築方法をご紹介してきました。
「それぞれ特徴が異なるから迷ってしまう」という方もいるでしょう。
初めてマッチングサイトの構築に取り組むなら、まずは「SaaS型」から始めるのがおすすめです。
なぜなら、マッチングサイトは運用を始めてから気付くことが非常に多いからです。
- 運用を始めてみると必要な機能が違った
- ユーザーニーズを踏まえると他の機能を追加しなければならない
- 少しデザインを変更したほうが使いやすそう
SaaS型なら運用開始後でも、柔軟に機能追加・デザイン変更ができます。
また、初期費用も低いため、他の構築方法よりも低リスクで運用を開始できるでしょう。
マッチングサイトの構築方法に迷ったら、リスクを抑えてスモールスタートできる「SaaS型」を検討してみてください。
マッチングビジネスは経験や高度なスキルも不要で、
参入ハードルの低いビジネスモデルです。
ですが、実際にサービスを始めてみると
- 紹介者は多いけどなかなかマッチングまで発展しない
- リピーターが増えない
- 毎月数件マッチングするけど全然儲からない
そんな問題に直面するケースがほとんど。
過去には「500万円かけて作ったマッチングサイトが1件も売れずに撤退した」というケースもあります。
「マッチングサイト開発で失敗したくない…」
そう思うあなたに、
弊社のこれまでの300件以上のマッチングサイトを分析・開発してきた経験から
- 成果の出るマッチングサイトを作りたい
- マッチングサイト制作の注意点を知りたい
- マッチングサイト制作に必要な機能や相場を知りたい
- 安くてもデザインの優れたマッチングサイトを作りたい
そんなマッチングサイトに関するお悩みを弊社が解決します!
3.マッチングサイト構築以外にかかるコスト
マッチングサイトを構築するときには、構築以外にかかる費用も念頭に置いておきましょう。
マッチングサイトの規模やタイプにより必要な費用は大きく異なりますが、主に運用保守や改修、広告費などの下記のような費用が発生します。
項目 | 費用相場 | 概要 |
運用保守費用 | スクラッチ開発:月額3~10万円 パッケージ・SaaS開発:月額3~5万円 | トラブルなくマッチングサイトを運用するための管理費用 |
サーバー代 | 2~8万円 | マッチングサイトを運用するサーバー代 |
ドメイン代 | 0~1万円(年間) | マッチングサイトのドメイン代 |
アップデート費用 | スクラッチ・パッケージ開発:40~80万円 | マッチングサイトの修正・不具合の修理などを行う費用 |
SMS利用料 | 1~1.5万円(1,000通あたり) | SMSを利用する際に発生する費用 |
広告費 | 0~10万円程度 | マッチングサイトの周知にかかる費用 (SNS運用・Web広告・SEO対策・コンテンツ作成など) |
マッチングサイトの構築方法ごとに1ヶ月の保守管理費用を見てみると、スクラッチ開発は3万~10万円、パッケージ開発とSaaS開発は3万~5万円が目安です。
構築方法 | 1ヶ月の費用目安 | 1年の費用目安 |
スクラッチ開発 | 3~10万円 | 36~120万円 |
パッケージ開発 | 3~5万円 | 36~60万円 |
SaaS開発 | 3~5万円 | 36~60万円 |
とくにスクラッチ開発の場合は、運用保守費用のみで年間で36万~120万円程度のランニングコストがかかります。
大手企業に依頼すると運用保守費用に加えて、管理費用がかかるケースもあります。
収支のバランスが取れそうか考えながら構築方法を選びましょう。
4.マッチングサイトに必要な機能一覧
マッチングサイトの良し悪しを左右するのが、マッチングサイトの機能です。
ここでは、マッチングサイトに必要な機能と機能ごとの費用相場をご紹介します。
構築時に必要な機能を理解するためにも、事前にチェックしておきましょう。
- マッチングサイトに必須な基本機能
- 目的に応じて必要な機能
4-1.基本機能
マッチングサイトのタイプを問わず必要な基本機能と価格相場は、下記のとおりです。
費用項目 | 概要 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 SaaS開発 |
トップページ・ ランディングページ作成 | マッチングサイトのトップページやランディングページの作成費用 | 10~30万 | 標準仕様 |
会員登録機能 | ユーザーが会員登録するための機能 | 30~50万 | 標準仕様 |
ログイン機能 | ユーザーのログイン機能 | 30~50万 | 標準仕様 |
会員登録審査機能 | ユーザーの会員登録可否を審査する機能 | 30~50万 | 標準仕様 |
メールアドレス変更 | ユーザーのメールアドレス変更機能 | 10~30万 | 標準仕様 |
パスワード変更 | ユーザーのパスワード変更機能 | 10~30万 | 標準仕様 |
商品投稿機能 | 商品やサービスを投稿するための機能 | 30~50万 | 標準仕様 |
商品検索機能 | ユーザーが商品を検索する機能 | 40~80万 | 標準仕様 |
メッセージ機能 | ユーザー同士が連絡を取るための機能 | 50~100万 | 標準仕様 |
マッチング機能 | マッチングを決定する機能 | 40~80万 | 標準仕様 |
マイページ | ユーザーのマイページ機能 | 10~30万 | 標準仕様 |
運営へのお問合せ機能 | 運営に問い合わせするための機能 | 0~15万 | 標準仕様 |
利用規約・プライバシーポリシー・特商法 | 利用規約やプライバシーポリシーなどを表示する・同意を得る機能 | 0~10万 | 標準仕様 |
管理者各種データ管理機能 | 管理者がマッチング状況や売上などのデータを管理する機能 | 30~100万 (画面数で変動) | 標準仕様 |
各種データCSVダウンロード機能 | 管理者の各種データをCSVダウンロードする機能 | 10~80万 (画面数で変動) | 標準仕様 |
管理者追加機能 | 管理者権限を持つユーザーを追加する機能 | 10~30万 | 標準仕様 |
管理者権限制御機能 | 管理者に応じて権限を設定できる機能 | 10~30万 | 標準仕様 |
SNS認証 | SNSでユーザー認証をする機能 | 20~40万 (SNS1つ) | オプション |
SMS認証 | SMSでユーザー認証する機能 | 40~60万 | オプション |
※SaaS開発の費用は「Matching Cloud」を参考にしています
必須機能の主流となる機能は、下記の3つです。
【ユーザーの登録・問い合わせ機能】
ユーザーが会員登録をして必要に応じて申し込みや問い合わせができる機能
【検索機能】
利用者と提供者がマッチしやすい状況を作るために必要不可欠な機能
【運営側の管理機能】
利用規約や利用状況の分析などができる機能
マッチングサイトの必要機能を全て搭載した場合、スクラッチ開発では410~945万円程度かかります。パッケージ開発とSaaS開発ではほとんどの機能が標準仕様として用意されているので、オプション費用がかかるケースは少ないです。
4-2.目的に応じて必要な機能
マッチングサイトのタイプや目的に応じて必要な機能と費用相場は下記のとおりです。
項目 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 | SaaS開発 |
必須ではないが使用頻度の高い機能 | |||
都度決済機能 | 50~100万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
月次決済機能 | 100~200万 | 標準仕様 | オプション対応 |
レビュー機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
お気に入り・いいね機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
足跡機能 | 20~40万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
ランキング機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
SNSシェア機能 | 10~20万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
運営からのお知らせ機能 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
公開募集機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
直接依頼機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
初回チュートリアル機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
強制ポップアップ機能 (アクセス時) | 10~30万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
ポイント機能 | 50~100万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
会員ランク機能 | 30~60万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
有料プラン・会員ランク による機能制御 | 20~40万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
退会機能 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
請求書発行機能 | 20~40万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
マーケティングに活用できる機能 | |||
計測タグ・CVタグ設定 | 0~15万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
レコメンド機能 | 50~100万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
メールマガジン機能 | 50~100万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
アクセス分析機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
デザインを強化するための機能 | |||
レスポンシブ機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ユーザーと提供者で 画面を変える | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ロゴ作成 | 0~15万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
※SaaS開発の費用は「Matching Cloud」を参考にしています
必須機能でない機能は増えれば増えるほどコストがかさむため、マッチングサイトの目的やタイプに応じて取捨選択するようにしましょう。
マッチングサイトのタイプごとに検討したい機能は下記のとおりです。
項目 | 概要 |
プラットフォーム型 |
|
仲介型 | – |
一括問い合わせ型 |
|
メディア広告型 |
|
「2.【コスト・期間を比較】マッチングサイトの3つの構築方法」でも触れましたが、仲介型とメディア広告型はシンプルな機能で運用が可能です。
一方で、プラットフォーム型は、利用者が決済できる機能や請求書を発行できる機能などがあると幅が広がります。
また、一括問い合わせ型は、問い合わせを利用するための課金機能や報酬が発生した際に送金できる機能があると便利でしょう。
このように、構築するマッチングサイトのタイプに応じて必要な機能を検討してみてください。
5.マッチングサイトの構築例
マッチングサイト構築に必要な機能と費用相場が分かったところで、ここでは具体的な構築例をご紹介します。
構築方法ごとにどれくらいの費用がかかるのか相場感を理解できるので、参考にしてみてください。
5-1.事例①:家事を依頼できるマッチングサイト構築
項目 | 費用・概要 |
スクラッチ開発 | 530~1,135万円 |
パッケージ開発 | オプション機能:4機能 (標準機能に4機能追加する費用がかかる) |
SaaS開発 | オプション機能:1機能 (標準機能に1機能追加する費用がかかる) |
構築イメージ | 依頼したい家事を投稿して、家事ができる人が検索を行う。 メッセージでやり取りをしてマッチングサイト内でマッチング・支払いを行う。 |
まずは、家事を依頼したい人と家事ができる人をつなぐマッチングサイトの構築例を見てみましょう。
家事を依頼したい人が投稿し、家事ができる人が自分に合う家事を検索、メッセージでやり取りをします。
マッチングした場合はマッチングサイト内で支払いをして、評価までを完結するイメージです。
必須機能に加えて決済機能や募集機能などが必要なので、下記のような機能を含めた構築が検討できるでしょう。
項目 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 | SaaS開発 |
トップページ・ ランディングページ作成 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
会員登録機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ログイン機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
メールアドレス変更 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
パスワード変更 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
依頼したい家事の投稿機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
検索機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
メッセージ機能 | 50~100万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
マッチング機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
マイページ | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
運営へのお問合せ機能 | 0~15万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
利用規約・プライバシーポリシー・特商法 | 0~10万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
管理者各種データ管理機能 | 30~100万 (画面数で変動) | 標準仕様 | 標準仕様 |
都度決済機能 | 50~100万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
レビュー機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
お気に入り・いいね機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
公開募集機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
直接依頼機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
ポイント機能 | 50~100万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
請求書発行機能 | 20~40万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
合計 | 530~1,135万 | オプション:4機能 | オプション:1機能 |
スクラッチ開発では必要な機能が多いため、530~1,135万円程度の予算が必要です。
パッケージ開発やSaaS開発ではオプション機能が比較的少なく、相場よりも少し余分に費用がかかる範囲で構築が検討できるでしょう。
5-2.事例②:一括問い合わせできるマッチングサイト構築
項目 | 費用・概要 |
スクラッチ開発 | 260~605万円 |
パッケージ開発 | オプション機能:なし |
SaaS開発 | オプション機能:なし |
構築イメージ | マッチングサイト内に掲載されているサービスの一括問い合わせができる |
続いて、企業が提供している様々なサービスを一括問い合わせできるマッチングサイトの構築例です。
利用したいユーザーがサービスを検索して一括問い合わせできる仕組みがあれば、運用を開始できるでしょう。
項目 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 | SaaS開発 |
トップページ・ ランディングページ作成 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
会員登録機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ログイン機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
メールアドレス変更 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
パスワード変更 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
検索機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
メッセージ機能 | 50~100万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
マッチング機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
マイページ | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
運営へのお問合せ機能 | 0~15万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
利用規約・プライバシーポリシー・特商法 | 0~10万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
管理者各種データ管理機能 | 30~100万 (画面数で変動) | 標準仕様 | 標準仕様 |
合計 | 260~605万円 | オプション機能なし | オプション機能なし |
スクラッチ開発では必要な機能を最小限に抑えられるので、260~605万円程度で構築できます。
スクラッチ開発やSaaS開発ではオプション機能を使用しなくても運用開始ができるため、構築費用を抑えられるでしょう。
5-3.事例③ユーザーのスキルが販売できるマッチングサイト構築例
項目 | 費用・概要 |
スクラッチ開発 | 680~1,435万 |
パッケージ開発 | オプション機能:6機能 (標準機能に4機能追加する費用がかかる) |
SaaS開発 | オプション機能:1機能 (標準機能に1機能追加する費用がかかる) |
構築イメージ | ユーザーのスキルを販売して活用したい人が購入する 決済ややり取りはマッチングサイト内で行う 評価や利用回数に応じたランクを設けて利用促進を行う |
最後に、スキルを販売するマッチングサイトの構築例を見てみましょう。
マッチングサイト内で「イラストを描きます」「料理を教えます」など、個人のスキルを販売します。
スキルに魅力を感じたユーザーが購入して、マッチングサイト内でメッセージのやり取りや支払いを行います。
購入後はスキルの評価を行いランク設定をして、マッチングしやすい環境を整えます。
決済機能やメッセージ機能、ランク機能に加えて、ユーザーと提供者それぞれ異なる画面表示設定を想定すると、下記のような機能が必要です。
項目 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 | SaaS開発 |
トップページ・ランディングページ作成 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
会員登録機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ログイン機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
メールアドレス変更 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
パスワード変更 | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
スキルの投稿機能 | 30~50万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
検索機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
メッセージ機能 | 50~100万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
マッチング機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
マイページ | 10~30万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
運営へのお問合せ機能 | 0~15万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
利用規約・プライバシーポリシー・特商法 | 0~10万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
管理者各種データ管理機能 | 30~100万 (画面数に応じて変動) | 標準仕様 | 標準仕様 |
都度決済機能 | 50~100万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
レビュー機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
お気に入り・いいね機能 | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ランキング機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
公開募集機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
直接依頼機能 | 40~80万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
会員ランク機能 | 30~60万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
有料プラン・会員ランクによる機能制御 | 20~40万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
ポイント機能 | 50~100万 | オプション対応が多い | オプション対応 |
請求書発行機能 | 20~40万 | オプション対応が多い | 標準仕様 |
レスポンシブ機能 | 40~80万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
ユーザーと提供者で画面を変える | 20~40万 | 標準仕様 | 標準仕様 |
合計 | 680~1,435万 | オプション:6機能 | オプション:1機能 |
スクラッチ開発では必要な機能が増えるため、680~1,435万円程度の予算が必要です。
スクラッチ開発やSaaS開発でも、オプション機能の割合が増えて費用が少し膨らむでしょう。
今回ご紹介した事例はあくまでも一例で、記載している機能以外にも検討できる機能があります。
また、依頼先により費用相場が左右するため、見積りを依頼して正確な費用を把握するようにしてください。
6.マッチングサイトを構築する7つのステップ
ここからは、マッチングサイトを構築するステップをご紹介します。
実際にマッチングサイトを構築するときにはどのように進めればいいのか、参考にしてみてください。
6-1.マッチングサイトの目的を決める
まずは、マッチングサイトの目的を決めていきます。
マッチングサイトの目的が定まっていないと機能選定や条件定義が曖昧になり、思ったようなマッチングサイトを構築できません。
「どのようなターゲットにどのような価値を提供できるか」をイメージしながら、具体的な目的を定めていきましょう。
参考までに、成功しやすいマッチングサイトには下記の3つの共通点があります。
- 強い集客力を持っている
- 高額で需要のある商材を選んでいる
- ニッチな市場でビジネスを展開する
例えば、ニッチな業界で人気を博しているマッチングサイト「張り替え110番」は網戸や襖、障子などの張り替えがしたい利用者と業者をつなぐマッチングサイトです。
ターゲットの「張り替え業者がなかなか探せない」という悩みに気付き、すぐに業者を探して手配できる価値を提供しています。
このように、できるだけ具体的にマッチングサイトを通じてターゲットに提供できる価値を描くことがポイントです。
マッチングサイトのアイデアを模索する方法は下記の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
マッチングビジネスで起業する人必見。アイデアを見つけるヒント4選
ビジネスから衣食住まで!おすすめのマッチングサービス一覧50選
1万円から始める!マッチングサービスのビジネスモデルとは?
1人で年商2億円も!マッチングビジネスでの成功事例3選
6-2.マッチングサイトの予算と納期を決める
続いて、マッチングサイトの予算と納期を決めておきましょう。
マッチングサイトの構築にどれくらいの費用をかけられるか決めておく
(ランニングコストや広告費を踏まえて検討する)
【納期】
いつまでにマッチングサイトをリリースしたいか決めておく
(委託開発の場合は明確な納期を伝えないと遅延することがある)
マッチングサイト構築を外部に委託する場合、予算と納期が曖昧だと「思ったよりも費用がかかった」「いつまでもリリースできない」などの失敗が起こりやすいです。
事前に決めて提示できれば予算や納期に関するトラブルを回避できるため、ある程度決めておいたほうがいいでしょう。
予算を決めるときには「3.マッチングサイト構築以外にかかるコスト」で触れた構築以外の費用を念頭置くことが大切です。
とくに初めてのマッチングサイト構築の場合は、高額な費用でクオリティの高いサイトを構築しても運用時に変更や修正が発生する可能性があります。
まずはスモールスタートを意識して、無理なく運用できるランニングコストを残しておくようにしましょう。
6-3.自社開発か委託開発か決める
ここまで来たら、自社開発と委託開発のどちらで構築するのか決めていきます。
項目 | 自社開発 | 委託開発 |
概要 | 社内の人材でマッチングサイトを構築する方法 | 外部の業者に委託してマッチングサイトを構築する方法 |
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
向いている 開発方法 | SaaS開発 | スクラッチ開発・パッケージ開発 |
自社開発は、社内の人材でマッチングサイトを構築する方法です。
構築コストやランニングコストが抑えられるため、リスクを抑えてスモールスタートできるところがメリットだと言えるでしょう。
SaaS開発(WordPress開発)の場合はエンジニアでなくても比較的簡単に構築できるため、社内でチャレンジしてみるのも一つの方法です。
委託開発は、マッチングサイト構築に知識がある外部の業者に委託して構築する方法です。
専門的なノウハウがあるので社内に知識がある人材がいなくても、クオリティの高いサイトに仕上がります。
スクラッチ開発やパッケージ開発など十分な予算があり本格的なマッチングサイト構築をしたい場合におすすめです。
構築したいマッチングサイトの機能や難易度、構築規模を踏まえて、どちらの方法でスタートするのか決めておきましょう。
6-4.委託開発の場合は委託先を決める
委託開発する場合は、委託先を決めていきます。
委託開発では、委託先の技術や知識がマッチングサイトの完成度を大きく左右します。
委託先選びで失敗しないためにも、下記のポイントをチェックしてみてください。
項目 | チェックポイント |
マッチングサイト制作歴 | 過去の制作事例やマッチングサイト構築成果を確認する デモサイトがある場合は実際に使ってみて「使いやすいかどうか」確認する |
制作担当者のスキル | エンジニア・デザイナー歴5年以上が望ましい 経験年数が少ない・海外開発(オフショア開発)が中心の場合はクオリティを担保できない可能性がある |
対応範囲 | 構築のみ・保守管理対応など対応できる範囲を確認する 構築だけして終わりでメンテナンス・修正に対応してもらえないと長期的な運用が難しいケースがある |
費用 | マッチングサイト構築にどれくらいの費用がかかるのか確認する 極端に低価格の場合はクオリティが低い可能性がある |
とくに、確認したいのは、委託先の実績や制作担当者のスキルです。
過去のマッチングサイト構築実績を確認して「収益化できているか」「使いやすいサイト構築ができているか」確認しましょう。
また、いくら過去の実績が高く営業担当者の対応がよくても、制作担当者のスキルが低ければ想定しているマッチングサイト構築が難しくなります。
制作担当者のスキルや実績も確認しながら、安心して委託できる業者を探すことが大切です。
6-5.要件定義をする
マッチングサイトを構築する環境が決まったら、マッチングサイトの詳しい要件を決めていきます。
要件定義が曖昧のまま構築を進めると「必要な機能がなかった」「想定していた環境で利用できない」などのトラブルにつながります。
失敗なく構築を進めるためにも、下記のような要件を明確にしましょう。
要件項目 | 概要 |
利用環境 | パソコンから利用する・スマートフォンやタブレットに対応するなど利用環境を決める |
利用フロー | どのようにマッチングを行うのか利用フローを明確にする |
目的・役割 | マッチングサイトの目的や役割を明確にする |
ターゲット | マッチングサイトを利用するターゲットを明確にする |
機能 | マッチングサイトに必要な機能を決める |
デザイン | イメージカラーやキャラクターなどのデザインを決める |
スケジュール | マッチングサイト構築のスケジュールを決める |
要件定義にはマッチングサイトの機能やデザインだけでなく、マッチングサイトの目的や利用フローなどの概要も含まれます。
とくに委託開発をするときにはどこまで具体的に要件定義ができるかが、マッチングサイト構築の鍵になります。
構築したマッチングサイトを利用するシーンを想定しながら、必要な機能や使いやすいデザインを検討してみてください。
下記の記事では要件定義に役立つ「イケてるマッチングサイトの共通点」を紹介しているので、参考にしてみてください。
300万円課金して気づいたイケてるマッチングサイト3箇条とその事例
6-6.リリースまでの計画を立て構築する
マッチングサイトの要件定義ができたら、要件に沿って構築を進めていきます。
パッケージ開発やSaaS開発の場合は比較的短期間で構築できますが、スクラッチ開発は時間を要する場合があります。
担当者と連絡を取りながら、足並みを揃えて進めるようにしましょう。
また、マッチングサイトを収益化するには、集客が欠かせません。
マッチングサイトリリース予定日から逆算をして、計画的に宣伝活動に取り組むようにしましょう。
- SNSを開始してマッチングサイトをアピールする
- Web広告で周知を図る
- 先にブログやコンテンツ作成を開始して認知度を向上させる
など、マッチングサイトの利用者や予算に合う方法で集客を開始します。
6-7.改善・保守管理を継続する
マッチングサイトは実際に運用を開始してから、必要な機能や改善点が見えてくることが多いです。
利用者の声に耳を傾けながら、保守管理を継続しましょう。
保守管理を継続して一定の収益が得られるようになったら、SaaS開発からスクラッチ開発に移行して保守管理方法を変えるなど状況に応じて柔軟に変更できます。
7.マッチングサイトの構築を始める前に!コストを抑えて効率よく構築する3つのポイント
最後に、コストを抑えて効率よくマッチングサイトを構築するためポイントをご紹介します。
マッチングサイトの構築前に知っておくとコストを抑えることができる可能性があるので、ぜひ参考にしてみてください。
- 補助金の活用を検討する
- 初めてマッチングサイト構築をする場合はSaaS型からスモールスタートする
- 委託する場合は数社に見積依頼をして比較検討する
7-1.補助金の活用を検討する
マッチングサイト構築費用が高額でハードルが高いと感じている場合は、活用できる補助金がないか確認してみましょう。
補助金が活用できれば構築時の費用負担が軽減でき、マッチングサイト構築に取り組みやすくなります。
マッチングサイト構築に活用できる代表的な補助金には「IT導入補助金2024」と「事業再構築補助金」があります。
補助金の種類 | 概要 |
自社の課題にあったITツールの導入をサポートする補助金 | |
新分野展開や事業転換など事業の変革やイノベーションに活用できる補助金 |
※補助金ごとに条件・対象経費が異なります
実際に事業再構築補助金では、下記のようなマッチングサイト事業で補助金が採択されています。
- 地方移住希望者や外国人向けに不動産情報を提供するマッチングサイト
- アスリートとトレーナーのマッチングプラットフォーム開発事業
- 美容サロンの空きチェアマッチングプラットフォーム運営
助成金によち助成額や条件、提出書類は大きく異なるため、あなたのマッチングサイトが該当するかチェックしてから利用を検討してみてください。
7-2.初めてマッチングサイト構築をする場合はSaaS型からスモールスタートする
「2.【コスト・期間を比較】マッチングサイトの3つの構築方法」でも触れましたが、初めてマッチングサイトを構築する場合はスモールスタートがおすすめです。
- マッチングサイトは運用を開始してから気付くことが多い
- 初めてマッチングサイトを作り込み過ぎるとリスクが大きい
- 変更や修正にコストがかかることを前提に構築費用を抑える
初めてマッチングサイト構築を作り込み過ぎてしまうと、運用を開始した後の変化に対応しにくくなります。
変更や修正が発生することを前提に、構築コストを抑えられるSaaS型から開始するといいでしょう。
「SaaS型で開始すると永続的にSaaS型で運用しなければならないの?」と感じる方もいるかと思いますが、後に他の方法に移行することも可能です。
SaaS型でマッチングサイトの運用を開始して、サイトの収益化・大規模化の見込みが立ったらスクラッチ開発への移行も検討できます。
構築コストやリスクがネックになっている場合は、まずはSaaS型で構築できないか考えてみるといいでしょう。
7-3.委託する場合は数社に見積依頼をして比較検討する
マッチングサイト構築を委託する場合は、予算や実績などを踏まえて3〜5社程度ピックアップして比較検討するようにしましょう。
このときに注意したいのは、「コスト」のみで比較検討しないことです。
確かに少しでも低価格で委託できれば嬉しいですが、構築費用が100万円を切る場合はクオリティに問題がある可能性があります。
- 海外の下請けに発注している
- 機能を削っている
- クオリティが著しく低い
「6.マッチングサイトを構築する7つのステップ」でも触れたように、比較検討する委託先のスキルや実績、コストなどを総合的に見て、安心して委託できる業者か判断することが重要です。
マッチングビジネスは経験や高度なスキルも不要で、
参入ハードルの低いビジネスモデルです。
ですが、実際にサービスを始めてみると
- 紹介者は多いけどなかなかマッチングまで発展しない
- リピーターが増えない
- 毎月数件マッチングするけど全然儲からない
そんな問題に直面するケースがほとんど。
過去には「500万円かけて作ったマッチングサイトが1件も売れずに撤退した」というケースもあります。
「マッチングサイト開発で失敗したくない…」
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弊社のこれまでの300件以上のマッチングサイトを分析・開発してきた経験から
- 成果の出るマッチングサイトを作りたい
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そんなマッチングサイトに関するお悩みを弊社が解決します!
8.マッチングサイトを構築するときによくある3つのQ&A
最後に、マッチングサイトを構築するときによくある質問をまとめました。
疑問を解決するために、ぜひお役立てください。
8-1.Q.Saas開発でおすすめのオープンソースは?
SaaS開発をするときには、プラグインがあり柔軟性が高いWordPressがおすすめです。
なお、CtoCマッチングサイト向けの無料のオープンソース「Osclass」はおすすめできません。
- ドキュメントがすべて英語で分かりにくい
- 日本でノウハウを持っている人が少ない
- ソースコードがかなり古い(生PHP)
ドキュメントで英語なうえソースコードも古いため、ある程度知識がある人でないと利用しにくい側面があります。
8-2.Q.マッチングサイトの構築は開発費用をかければかけるほどいいですか?
マッチングサイトが軌道になるまでは集客に投資できるように、そこまで開発に費用をかける必要はありません。
むしろ、コストを残しておくことが大切です。
なぜなら、どれだけコストをかけたマッチングサイトでも、ユーザーが少なければ収益化が難しいからです。
多くのマッチングサイト構築に携わってきた私たちが感じているのは、マッチングサイトの本質は「コミュニティ作り」にあることです。
開発コストに投下し過ぎて集客予算がなくなっては本末転倒なので、ランニングコストを踏まえて構築に使用できる費用を検討してみてください。
8-3.Q.スクラッチ開発で、安く開発したいです。どうしたらいいですか?
スクラッチ開発の費用を少しでも抑えたい場合は、フリーランスに業務を委託してみるのも1つの方法です。
業者に委託すると300~500万円程度かかりますが、フリーランスなら100~300万円程度で委託できる傾向があります。
ただし、フリーランスによりスキルや対応できる業務範囲が異なるので、依頼前にしっかりと確認をして検討することをおすすめします。
9.まとめ
今回は、マッチングサイト構築時に知っておきたい基礎知識をまとめてご紹介しました。
最後まで読み、どのような方法で構築すればいいのか判断できたでしょう。
最後にこの記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。
- マッチングサイトのターゲット:誰をターゲットにしたマッチングサイトを構築するか
- マッチングサイトのタイプ:どのようなタイプのマッチングサイトを構築するか
- 収益化の方法:どのように収益を獲得するか
項目 | スクラッチ開発 | パッケージ開発 | SaaS開発 |
概要 | 0からオリジナルのマッチングサイトを構築する方法 | 用意されているパッケージを使い構築する方法 | インターネット経由で提供されるソフトウェアやサービスを利用する方法 |
構築費用 | 業者委託:300~500万円 フリーランス委託:100~300万円 | 100~200万円 | ~50万円 |
開発期間の目安 | 3ヶ月~5ヶ月 | 数週間~1ヶ月 | 数日~2週間 |
柔軟性 | |||
コスト | |||
おすすめケース |
|
|
|
- マッチングサイトの目的を決める
- マッチングサイトの予算と納期を決める
- 自社開発か委託開発か決める
- 委託開発の場合は委託先を決める
- 要件定義をする
- リリースまでの計画を立て構築する
- 改善・保守管理を継続する
- 補助金の活用を検討する
- 初めてマッチングサイト構築をする場合はSaaS型からスモールスタートする
- 委託する場合は数社に見積依頼をして比較検討する
マッチングサイトの構築は、目的や予算を決めて計画的に進めることが大切です。
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