「世の中のビジネスの大半はマッチングビジネスで出来ている」といっても過言ではありません。
ここで言うマッチングビジネスとは、いわゆる出会い系や恋愛系のマッチングに限った話ではなく、
仕事のアウトソーシングサイトや、ショッピングサイトなども含んでいます。
例えば、あなたはもよく利用しているであろうGoogleやAmazon.comも実はマッチングビジネスなのです。
Googleは「サイト」と「閲覧者」をつなぐ世界一の検索サイトです。
この膨大な数の閲覧者の目に留まる広告枠を提供することで収益をあげています。
一方、Amazon.comは「販売者」と「購入者」を繋げる世界一のショッピングサイトを提供しています。
こちらも膨大な数の購入者がいるショッピングサイトに出店できる権利を「販売者」に提供することで利益をあげています。
他にもヤフオク、メルカリ、楽天市場、など多くのサービスがマッチングビジネスが存在します。
これらのサービスに共通することは、何かと何かをつなぐビジネスということです。
何かと何かをつなぐことで、新しい出会い、最善の選択、大きな時間削減などの価値を生み出せることがたくさんあります。
実はあなたの周りにある些細なことでも、マッチングビジネスによって大きな収益を作り出すことができるかもしれません。
ここではそんなマッチングビジネスの概要や、そのメリット。
また、簡単にマッチングビジネスを始める方法などをご紹介します。
目次
1. どんな構造になっている?マッチングサービスにおけるビジネスモデルの概要
マッチングサービスとは簡単にいうと「紹介によって利益を挙げるビジネス」です。
あなたはマッチングサービスと言われて何を思い浮かべるでしょうか?
- 恋愛のマッチングサービス
- 飲食店のマッチングサービス
- ビジネスパートナーのマッチングサービス
世の中には様々なマッチングサービスがあります。
これらのサービスは、何らかの問題や悩みを抱えている顧客に対し、解決になるような商品・サービスを紹介することによって価値を提供しています。
たとえば、「旅行代理店」などもマッチングサービスの一環です。
代理店が交通機関や旅館を運営しているわけではありません。
しかし、専門的な知識を駆使して、顧客にマッチするプランを提案しています。
また、「転職エージェント」も好例でしょう。
エージェントは転職者と企業を仲介し、マッチングが成立したときに報酬をもらいます。
そのほか、不動産業や結婚相談所、経営コンサルタントなど、具体例を挙げればきりがありません。
実は世の中の多くがマッチングサービスとして浸透しているのです。
2. マッチングサービスにはどんなメリットがある?稼げる業種とされている理由
マッチングサービスのビジネスモデルは世の中に数多くあるビジネスモデルの中でも比較的稼ぎやすいビジネスモデルと言われています。
それはマッチングサービスには次のメリットがあるからです。
- 仕入れや在庫がなくリスクが少ない
- 少ないコストで早く始めることができる
それぞれ説明していきます。
2-1. 仕入れや在庫がなくリスクが少ない
マッチングサービスの仲介者は自らが商品を仕入れなくても、あくまで紹介によって収益を得られるので大きな固定費はかかりません。
在庫がないので、在庫を管理する倉庫代もメンテナンス代も必要ありません。
これら固定費がかからないということはビジネスのリスクが少ないということです。
リスクが少なければいくらでも挑戦するチャンスがあります。
初めは1年立っても数万円の売上だったマッチングサイトが、改善に改善を重ねた結果、3年後年商数億円のサイトになるケースもあります。
そのため、リスクが少なく稼ぎやすい業界として資本の少ない事業家からも人気のビジネスなのです。
2-2. 少ないコストで早く始めることができる
マッチングサービスには初期費用がほとんどかかりません。
WordPressやOsclassなどの無料で使えるCMSを使えばすぐにマッチングサイトを公開することも可能です。
何かビジネスをはじめようと思い、気づいたら1年2年経っていた、なんてことはよくある話です。
その間に市場が変わってしまったり、そもそもその事業への熱が冷めてしまうこともあります。
なので、少ないコストですぐにビジネスを始められるマッチングサービスは非常に人気のビジネスモデルなのです。
3. 利益はどこで挙げるの?マッチングサービスの性質はお金をもらう相手で変わる
マッチングサービスのビジネスモデルを考えるとき、重要なのは「報酬を得る相手」です。
マッチングサービスには商品を宣伝している売り手と、問題解決の手段を探している買い手が登録しています。
どちらからお金を払ってもらうかによって、大きくサイトの性質は変わってくるでしょう。
以下、具体的な例を解説していきます。
3-1. 買い手から利益を得るケース(ex. メルカリ)
マッチングサービス側が買い手から利益を得ている事例として、メルカリなどが有名です。
フリマアプリのメルカリなどでは、買い手から仲介者に、価格に上乗せされた売買手数料が支払われています。
そして、契約成立後の振り込み手数料も買い手が負担する流れが普通です。
そのほか、成功報酬として取引額の何割かを支払う契約になっている不動産仲介業もこのカテゴリに該当します。
このようなサイトは、個人間の取引に向いています。
3-2. 売り手から利益を得るケース(ex. 食べログ、マイナビ)
マッチングサービス側が売り手から利益を得ている事例として、食べログやマイナビが挙げられます。
グルメサイトや求人サイトなどでは、売り手から報酬を得るパターンが一般的です。
つまり、サイトの登録時に掲載料をもらい運営者の収入とします。
さらに、取材や写真撮影などで追加料金を支払ってもらうことも珍しくありません。
こうしたタイプのサイトは、個人と企業間の取引に向いています。
3-3. 買い手・売り手両方から利益を得るケース(ex. ビズリーチ)
マッチングサービス側が買い手・売り手の両方から利益を得ている事例として、ビズリーチなどがあります。
ハイクラスな転職サイトとして宣伝しているビズリーチは、買い手と売り手の両方に手数料を請求しています。
それでも、サイト内のコンテンツが充実していたり、サービスの信頼度が高かったりするなどのメリットがあるので安定した登録者数を誇っています。
こうしたサイトは個人と企業間、あるいは企業同士の取引向きです。
マッチングサービスを立ち上げるときは、ターゲットとする業界のビジネスモデルを押さえておきましょう。
ターゲットに合ったビジネスモデルを理解し、ここで挙げたどのサービス形式にするかを選ぶとマッチングサービスが成功する可能性は広がります。
4. 少ない資金ですぐ始めたい!1万円でマッチングサービスを設立する方法
マッチングサービスの設立自体は資格も免許も不要です。
わずかな元手でスムーズに始められるため、ネット上をにぎわせるようになりました。
ここではWordressを使ってマッチングサービスを設立する手順を紹介します。
手順は次の通りです。
- 1万円を用意しよう
- 「お名前.com」でドメインを取得しよう
- XSERERでサーバを構築しよう
- WordPressを取り入れよう
- 問い合わせフォームを作ろう
- コンテンツを増やしていこう
詳細をご説明します。
4-1. 1万円を用意しよう
設立にあたり、デザインから構築、運営までをアウトソーシングするつもりなら、資金は100万円を超える可能性もあります。
しかし、自分でサイトを用意できるなら、サーバ代、SSL証明代があれば十分でしょう。
これらは1万円あれば用意することは可能です。
WordPressとは無料で使えるシステムのことです。
標準のデザインでは少し物足りない、という場合は「Emanon(エマノン)」というテーマがおすすめです。
引用:WordPress 有料テーマ Emanon[エマノン] 販売サイト
EmanonにはCTA機能が標準でついているため、マッチングサービスにはおすすめのテーマです。
※CTAとは「Call To Action」の略で、最終的に誘導したい商品ページや、お問い合わせページに誘導するためのコンテンツです。
4-2. 「お名前.com」でドメインを取得しよう
次に、ドメインを買います。
ドメインとはつまり、サイトの住所です。
試しにお名前.comにアクセスし、欲しいドメインで検索してみるとよいでしょう。
「.work」などのドメイン名なら数十円で登録可能です。
4-3. XSERERでサーバを構築しよう
ドメインを取得したら、サイト運営に必要な容量のサーバを立てます。
WordPressでマッチングサービスを作る場合、性能でいえば、XSERERがぴったりでしょう。
サーバがない人はレンタルサーバと契約する方法があります。
個人向けサーバなら月額1,000円前後に抑えることも可能です。
4-4. WordPressを取り入れよう
サーバにはWordpressをインストールします。
以後、サイトの構築、更新はWordpressによって行っていきます。
4-5. 問い合わせフォームを作ろう
サイトを作っていく際、問い合わせフォームは忘れないようにしましょう。
問い合わせができる窓口がないと、登録や掲載をしたい相手とコンタクトが取れません。
電話やメールを載せるだけでは返信に手がまわらなくなるので、専用のフォームが必須です。
Contact Form 7というプラグインを使えば簡単にお問い合わせフォームを作成することができます。
4-6. コンテンツを増やしていこう
サイトの根幹ができたなら、中身を充実させていきます。
コンテンツの中身は、人や物、サービス、情報など、下記の図の左手側を充実させていきます。
読者が増えるにつれて、当初のプランにはない反応が返ってくることもあります。
そんなときも、臨機応変にニーズを反映させていく意識が大切です。
また、質の高いコラムや著名人インタビュー、動画などもサイトの注目度を集めるには効果的です。
マッチングサービスは設立が比較的容易なだけに、他社との差異が問われます。
オリジナリティあふれるコンテンツで、登録者を増やしていきましょう。
5. マッチングサービスのポイントは2つ
マッチングサービスをビジネスと成り立たせるには2つのポイントが重要です。
それは、
- 顧客がまだ知らない情報を提示すること
- 顧客が目的を達成するための時間や手間を削減すること
この2つです。
5-1. 顧客がまだ知らない情報を提示すること
顧客は、それまで知らなかった情報を得られることに価値を感じます。
例えば、「ホテル予約のマッチングサービス」で考えてみましょう。
あなたは「熱海」の温泉宿に宿泊しようとします。
できれば温泉宿で一番顧客評価の高い宿に泊まりたいものです。
そんなときどうやって情報を知ればいいでしょうか?
多くの人が「楽天トラベル」や「Booking.com」「じゃらん」などを使って宿を検索し、予約するのではないでしょうか?
これらのサイトがない時代は、雑誌で宿の内観を確認するぐらいのことしかできませんでした。
ですが、今やこれらの情報サイトでは、細かな顧客レビューや、ホテルの綺麗さ、接客の対応の良さまで数値化されており、事細かな情報を得ることができます。
このような情報に顧客は価値を感じ、そのサービスを利用するようになるのです。
5-2. 顧客が目的を達成するための時間や手間を削減すること
顧客は時間や労力を大幅に削減できたときに価値を感じます。
例えば、引っ越し業者の相見積もりサービスの「引っ越し侍」は好例です。
※相見積もりとは、複数の見積もりを貰い、価格やサービス内容を比較すること
これまで引っ越しの料金を調べるために、各業者に見積を依頼して、実際に家に来てもらったり、個別にやり取りしたり、と相当な手間がかかっていました。
ですがこの「引っ越し侍」では、ネットで必要な情報を入力するだけで複数の業者から見積を提示してもらうことが可能になります。
これにより利用者は大きく時間を削減できるようになります。
このような時間の節約に価値を感じてもらうことがマッチングサービスにおいて重要なポイントになります。
6. 思わぬ責任問題になることも!マッチングサービスを運営するうえでの注意点
マッチングサービスには運営上の危険も含まれています。
どんな業種にせよ、面識のない売り手と買い手がサイト上でやりとりを続ける限り、すれ違いが生じる可能性はあります。
例えば、
- サイトを経由しない契約は禁止しましょう
- 税込みか税抜きかは記載しましょう
- 発送した商品が届かない場合には誠実に対応しましょう
などはよく問題になる頻出例です。
ここでは、これらの対応方法をご紹介します。
6-1. サイトを経由しない契約は禁止しましょう
サイトを経由せず、直接取り引きされてしまう問題は特にアウトソーシングサービスなどでは頻出の問題です。
直接取り引きによって、収益が下がることは勿論、不正な契約により、ユーザーが不利益を受ける可能性もある申告な問題です。
このような問題が発生しないよう、利用規約や取引事項に必ず「直接取引禁止」の旨を記載するようにしましょう。
6-2. 税込みか税抜きかは記載しましょう
よく不動産サイトやサイト売買サイトで、商材の金額が記載されていることがあります。
これらの記載の中には、税込みか、税抜きか分からいものがありますが、これはよろしくありません。
税抜き価格を表示していた場合、契約に至った際に「税込み価格かと思っていました」と問い合わせがくることは間違いありません。
税抜きか税込みか分からいのはユーザーにとっても不親切ですし、トラブルの原因にもなるため、必ず税込みか税抜きかは記載するようにしましょう。
6-3. 発送した商品が届かない場合には誠実に対応しましょう
発送した商品が届かない、という問い合わせはフリマサイトやショッピングサイトを運営していると、よくある問い合わせです。
よくある回答はこんな感じです。
当サービスはあくまで商品を出店する場を提供している立場であり、当事者間のやり取りに関してはこちらではご対応は出来かねます。
問題等ございましたら販売者様の方までお問合せ下さい
よくある回答なのですが、ちょっと冷たい気がしますよね?
せっかく問い合わせたのに「別の人に聞いてくれ」というのは、怒っているユーザーの火に油を注ぐようなものです。
最悪の場合、二度とサービスを利用してくれなくなるかもしれません。
一方次のような対応ではどうでしょうか?
こちら販売者様にお電話にて確認したところ〇〇という状況でございました。
ご確認ほどよろしくお願い致します。
また、当サービスは当事者間で発生した問題には基本的にはご対応しかねるのですが、
今回は〇〇様にとって重大な問題かと思われますので、特別に対応させて頂きました。
今後はこのようなことが発生しないよう、サービス改善に努めさせて頂きます。
この度は〇〇をご利用頂きまして誠にありがとうございます。
今後共、〇〇をどうぞよろしくお願い致します。
どうでしょうか?
「特別」と言われると何だか嬉しくなりますよね。
上手くいくとファンになってくれるかもしれません。
クレームこそ、ファンを作るチャンスです。
チャンスを活かして、気持ちよくサービスを利用してもらえる対応を心がけましょう。
7. まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後に記事の内容をまとめます。
マッチングサービスにはどんなメリットがある?稼げる業種とされている理由
- 仕入れや在庫がなくリスクが少ない
- 少ないコストで早く始めることができる
マッチングサービスが利益はどこで挙げる?
- 買い手から利益を得るケース(ex. メルカリ)
- 売り手から利益を得るケース(ex. 食べログ、マイナビ)
- 買い手・売り手両方から利益を得るケース(ex. ビズリーチ)
少ない資金ですぐ始めたい!1万円でマッチングサービスを設立する方法
- 1万円を用意しよう
- 「お名前.com」でドメインを取得しよう
- XSERERでサーバを構築しよう
- WordPressを取り入れよう
- 問い合わせフォームを作ろう
- コンテンツを増やしていこう
マッチングサービスのポイントは2つ
- 顧客がまだ知らない情報を提示すること
- 顧客が目的を達成するための時間や手間を削減すること
思わぬ責任問題になることも!マッチングサービスを運営するうえでの注意点
- サイトを経由しない契約は禁止しましょう
- 税込みか税抜きかは記載しましょう
- 発送した商品が届かない場合には誠実に対応しましょう
マッチングビジネスは、売り手、買い手、運営、三者が利益を得られる素晴らしいビジネスモデルです。
ぜひこの記事がマッチングビジネスに興味を持つきっかけとなれば幸いです。
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