ローコード開発とはGUI(Graphical User Interface)と呼ばれる視覚的に操作がしやすいインターフェースを使ってアプリやソフトウェアを作ることができるツールです。
また、ローコード開発は低コストでノウハウがなくてもシステム開発が可能なため、IT人材が不足する現代では必要とされる開発手法です。
この記事では、ローコード開発について詳しく紹介するとともに、開発ツールの活用事例について3選紹介します。
開発工数が少ないローコード開発とは?
開発工数が少ないローコード開発とは?
ローコード開発とはアプリやソフトウェアを開発する際に、ソースコードをできる限り書かずに開発を行う手法です。
プラットフォーム側が用意したビジュアルを重視して直感的に操作できるGUIを使ってアプリを構築していきます。
コードはほとんど書かないので記載ミスによるトラブルを防ぐことができ、開発工数の削減をすることが可能です。
開発にコードを全く書かないノーコード開発との違い
ノーコード開発の場合、開発の際にコードを全く書かずにシステムを開発することができます。
そのためノーコード開発ツールを使うとプログラミングの知識やスキルがなくても、システムを開発することが可能です。
ただし、便利な分デフォルト化されているので、機能が制限されてしまうのがデメリットです。
それに対してローコード開発ではコーディングを行えば、不足している機能を追加したり、アプリの微調整を行うことができます。
ただし、ノーコードと違い多少のプログラミング知識が必要です。
エンジニアなしで開発ができるのか?
ノーコード開発はコードを書く必要がないためエンジニアなしで開発することが可能ですが、ローコード開発は「なるべく」コードを書かない開発ツールとなりますので、必要に応じてコードを記載してアプリの微調整を行わなければなりません。
そのため、専門知識や高いレベルのエンジニアを有する必要はないかもしれませんが、開発する場合は、ある程度の知識を持ったエンジニアがいたほうが良いでしょう。
ローコード開発が将来的に必要とされる理由。トレンドなのか?
冒頭でもお伝えしましたがローコード開発は需要はあり今後も必要とされます。
また、アメリカのIT分野の調査を行うガートナー社によると2024年までにアプリケーション開発の65%はローコード開発で行われると予測しており、今後の将来性は十分に高いといえます。
その理由についてお伝えします。
今後もIT人材不足が続くため
IT分野において人材不足は課題になっており、今後も続くと言われています。
そのため、ツールによって開発工程の簡略化または自動化ができるローコード開発の需要が高まっているのです。
ローコード開発ツールを活用すれば開発期間、工数の短縮が可能となります。
そのため、エンジニアの数も最小限に抑えることができ、人材不足が課題となっているIT分野においては今後の将来性が期待されます。
ノウハウがなくてもシステム開発ができるため
フルスクラッチ開発になると高いスキルを持ったエンジニアだけでなく開発を行うためのノウハウも重要です。
しかし、それだけの人材を雇うには時間もコストもかかります。
ローコード開発ツールはスキル面での開発のハードルを大きく下げます。
ローコード開発は主にGUI操作ができるため、工夫をすれば、プログラムをほとんど知らなくても開発を実行することが可能です。
低コストでシステム開発ができるため
従来の開発方法ではお問い合わせ機能やチャットサポート機能を作るのにも時間と手間がかかり、その分コストがかかります。
ローコード開発ではこのような機能はテンプレート化されGUIにて素早く追加することが可能です。
テンプレートで機能が追加できる分開発費用を抑えることができるのです。
アプリやソフトウェアをシステム会社に外注すると、システムの規模にはよりますが数千万〜数億単位の費用と膨大な時間がかかります。
自社でローコード開発を行うことで費用を大幅に削減でき、低コストでシステム開発ができます。
ローコード開発であれば低コストであっても高品質なアプリやソフトウェアを開発することができるため競合他社との差別化を図ることも可能です。
ローコード/ノーコード開発ツールの活用事例3選
【業務自動化におすすめ】kintone(キントーン)
出典:kintone
kintoneは株式会社サイボウズが提供しているローコード開発ツールです。
100種類以上のサンプルアプリがあり、自由に追加することが可能です。
開発の知識がなくても日報管理、給与管理、進捗管理、資産管理など業務に必要なアプリをノンプログラミングで作成し運用ができます。
開発方法はドラック&ドロップで直感的に操作し簡単にアプリ作成が可能です。
またデータ集計やグラフ化も簡単です。
また外部サービスや基幹システムとの連携もしやすく自分たちの使いやすくカスタマイズができます。
株式会社アルペンではシステムの内製化を進めるためにkintoneを導入しました。
購買履歴、接客の記録といったものができるCRMシステムを構築しアルペン全店舗の業務プラットフォームに採用されています。
その結果、現在は店舗ごとで立ち上げるサービスの大部分がシステム担当者だけで構築できるようになりました。
この他にも外部連携機能を活かしてEC基幹システムと連携し、購入商品の自宅配送と店舗受取システムをわずか2ヶ月で構築しました。
【お問い合わせの効率化におすすめ】KUZEN
出典:KUZEN
KUZENは株式会社コンシェルジュが提供しているノーコードAIチャットボットです。
お問い合わせの対応をAIにより自動化できるため、簡単な質問はAIが回答し対応時間の削減ができます。
KUZENのチャットボットは一問一答型から会話のフローを組めるシナリオ型など様々な型があり、複雑な質問にも回答できるようになっているのが特徴です。
カルビーは社内の問い合わせ窓口をAIチャットボットに変更するためにKUZENを導入しました。
いずれは社外での利用も想定していたため、自動学習機能だけでなく会話フローを組めるシナリオ型を試したい、管理画面の操作を自社で行いたいという思いでKUZENを選択しました。
今後は、MicrosoftのTeamsと連携してチャットボットを上手く活用したいとのことです。
【マッチングサイト開発におすすめ】Matching Cloud
Matching Cloudは株式会社ロボラボが提供しています。
マッチングサイトに特化しており様々な業種のマッチングサイトを簡単に開発することが可能です。
マッチングサイトを作る上での機能は網羅されており、GUIベースで作成ができます。
そのため、サイトの開設にかかる費用を抑え、最短5日でサイトをリリースすることができます。
また、受託開発に比べて開発コストを80%削減でき、コストを抑えて開発することができます。
また、機能を追加するのに費用がかからないため、顧客の要望に合わせたサイトの改修もしやすいのが特徴です。
3つのローコード/ノーコード開発のツールについてお伝えをしました。
下記の記事ではローコード開発ツールの成功事例について紹介していますので、ローコード開発についてもっと知りたい方はぜひ参考にしてください。
ローコード開発の事例について詳しく知りたい方は「ローコードやノーコード開発の成功事例!8つの事例を交えて解説」を御覧ください。
ローコード開発ツールを導入する時に注意すること
予算に見合った導入コストか
ローコード開発ツールを導入するときは、予算に見合っているか確認をしなければなりません。
ローコード開発ツールは月額数千円から数万円のものまで幅広いラインアップがあります。
またスタンダードやプレミアムといったような月額費用に応じて、料金を変えているケースもあります。
この場合は月額料金に合わせて使える機能が異なり、それほど機能を必要としない場合は最も安価なプランで良いでしょう。
機能拡張にかかる費用も含めて予算に合う開発ツールを選びましょう。
必要とする機能が備わっているか
ローコード開発はツールによって備わっている機能が異なってきます。
もし希望するシステムのイメージにマッチしていない、合わない場合は思ったとおりのシステムが開発できない可能性があります。
そのため、完成させたいシステムとプラットフォームの相性がしっかりと合っているか確認しましょう。
ローコード開発ツールはチャットボットなど分野に特化しているものも多いため相性が合えば良いシステムを開発することが可能です。
選べるデザインが充実しているか
ローコード開発ツールはプラットフォームで制約を受けるため場合によっては似たりよったりのサイトやシステムになることもあります。
サイトが似てしまうとせっかく良いシステムを開発したとしてもオリジナリティがありません。
そのため、ローコード開発ツールを選ぶ時はデザインが豊富にあるか、オリジナリティの高いシステムを構築できるかもポイントになります。
導入後のサポートが充実しているか
システムは開発すれば終わりではありません。
その後の運用で機能の追加や改善をしなければなりません。
その際に機能追加も簡単に行えるのか、その機能の使い方がわからない場合にサポートをしてくれるのかが重要です。
電話、メールやチャットなどどれだけの窓口があるのか、また質問から返答までの時間にどの程度かかるのかしっかりと確認をして選ぶようにしましょう。
以下の記事ではローコード開発ツールをランキング形式で掲載しているため、開発ツール選びの参考にしてみてください。
ローコードkの開発ツールについて詳しく知りたい方は「話題のローコード開発ツールとは?1~4位までランキング形式で紹介」を御覧ください。
まとめ
ローコード開発はGUIで簡単にシステム開発をすることができます。
また多少のプログラミング知識さえあれば、新しい機能を開発することも可能です。
少ない知識でシステム開発を行えるため、今後も将来性が見込まれる開発手法です。
そのため、今後はローコード開発によるシステム構築などが主流になるでしょう。
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